光老化(ひかりろうか)って何?
光老化は、日光を長年浴び続けることによって起こる、肌のしみ、しわ、たるみなどの肌の老化現象のことです。
赤ちゃんの肌はプルプルですよね。その状態から年齢を重ねるとともに、お肌の悩みがでてきます。
それは誰にでもやってくるもので、加齢による自然な老化が原因です。
そのような自然な老化に紫外線をはじめとする光が加わって老化するものを「光老化」といいます。
シミやしわは、自然な老化でもできますが、特に光老化によるしわは深く長く、また肌に黄ばみやごわつきも出てくるのが特徴です。

「子供と外で遊ぶときついつい面倒で日焼け止めを忘れてしまう…。」
「通勤だけならそこまで焼けないので真夏以外は何も対策していません。」
「部活動では色黒のほうが強く見えるので、逆にサンオイルを塗って焼いていました!」(私ですW)などなど、日ごろから光老化を強く意識して生活している方は少ないと思います。
近頃は女性だけでなく男性の美意識も上がっているため、年齢や性別関係なくシミやシワ予防を行う方が増えています。
今回はこの光老化について詳しく見ていき、少しでも肌の老化を遅らせていきましょう。
光老化に対する予防策や改善方法までご紹介します。
紫外線とは?

光老化の最大の原因は、紫外線です。
先述の通り、光老化=光によって皮膚などに起こる、シミやシワ、乾燥、たるみと言った老化現象のことです。光老化の原因には、近赤外線やブルーライトなども関係しているものの、一番の原因は紫外線にあります。地表にまで届く紫外線はUV-A波とUV-B波の2つです。UV-C波は地上に届かない紫外線ですのでここでは省略します。それぞれがどのような特徴を持っているのか見てみましょう。
UV-A
結論からお伝えすると、このUV-A波が光老化の一番の原因です。UV-Aは波長が長く(320~400ナノメートル)、皮膚のより深い部分にある真皮やその奥にある皮下組織にまで届いて、ダメージを与えます。肌の構造に関しては別の記事で説明します。真皮というのは「ヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチン」と言った、肌をプルプルに保つ成分が沢山ある場所のことです。UV-Aはこの場所(真皮)をダイレクトにぶち壊し、肌は弾力を失い、しわやたるみといった老化現象が引き起こされるのです。

またUV-Aは体内に吸収され間接的に皮膚のDNAなどを傷つけるため、シワやたるみ、皮膚がんの原因となります。
またUV-Aは曇りの日も降り注ぐほか、窓ガラスを通過して屋内にまで届きます。後ほど説明するUV-Bと比べても地表に到達する紫外線の量が多いため注意が必要です。

UV-B
波長が短く(280~320ナノメートル)、大半は皮膚表面の表皮にしか届きません。海や山など紫外線の強い場所に長時間いると肌が赤くなったり、皮が剥けたりしますよね。そのような表面的な日焼け=UV-Bと思っていただければ大丈夫です。これはUV-Bが肌の細胞内にあるDNAに直接ダメージを与えるために起こる肌トラブルであり、火傷のように赤くなったり、メラニン色素が沈着して褐色になったり、シミやそばかす、光老化や皮膚がんの原因となります。
私の知人でまだ50代の男性は、週に2~3日ゴルフに行くライフサイクルを何十年行っていたのですが、ある日肌にシミやいぼのようなものができ、触っているうちに次第に大きくなり、「一般皮膚科」を受診したところ「これは普通のシミやイボではない。すぐに検査して場合によっては手術が必要です。」と告げられたそうです。結果、それは悪性腫瘍でした。幸いにも早期発見のため、くり抜いた傷跡が顔に残るだけで済んだのですが…。これも長年アウトドアをする中で、ほとんど紫外線対策をしてこなかったことが原因の一つと考えられます。恐ろしいですね。
この記事を読んでいるあなたは、紫外線対策への意識が高い方だと思います。今から予防に取り組めば大丈夫ですよ。具体的な対策はこの後記載しますね。

このように、紫外線は皮膚の内部にまで届いて、細胞にダメージを与えます。そしてその状態が長期間続くことで、皮膚に起こる変化。それが光老化なのです。
光老化の症状

しわやたるみなどの肌の老化現象は、自然老化・光老化両方に表れますが、自然老化(加齢)による影響は2割程度しかなく、8割が光老化による影響です。また皮膚がんにおいても8割程度は日光に当たる部位に発症すると言われてます。つまり、光老化対策をすることでシミやシワは防ぐことができます。
「加齢による生理的老化」と「光老化で現れる症状」には、次のような違いがあります。
生理的老化
- 細かいしわができる
- たるみができる
- 乾燥する
- 皮膚が薄くなる
光老化
- 細かいしわと深いしわの両方ができる
- たるみができる
- シミができる
- 肌が黄ばむ
- 乾燥する
- 皮膚が厚くなってごわつく
さらにシミやシワができるだけではなく、皮膚のハリが失われるのも光老化の代表的な症状です。先述のとおり、紫外線の中でもUV-Aは真皮にまで影響します。真皮には皮膚のハリを保つために欠かせない弾性線維(エラスチン)やヒアルロン酸、コラーゲンがあります。弾性線維が壊されると、ハリがなくなる、たるみやしわができるといった症状が現れるようになるのです。そういった症状を日光弾性線維症とも言いますが、まだハッキリとしたメカニズムは解明されていないようです。
光老化を防ぐための対策は?

光老化を予防するには、何といっても紫外線対策を十分に行うことです。
具体的な紫外線対策としては、以下のことがあげられます。
- 紫外線の量を把握する。
- 日焼け止めを塗る(これが一番大事!)
- 紫外線の強い時間帯(午前11時から午後13時)の外出をなるべく避ける。
- 外出する際には、日陰を利用したり、帽子や日傘を使用する。
- 長袖など着用し衣類で露出を少なくする。
- サングラスをかける。
とは言え、いきなり全てを実行するのは大変ですよね。
順番におすすめのツールやアイテムを紹介します。
紫外線の量を知る
紫外線は1年中出ていますが、季節や時間帯によっては強弱があります。外出前に紫外線の強さを把握する際に便利な機能をいくつか載せました。普段の通勤時や旅行の際に役立ててみてくださいね。
tenki.jp
日本気象協会(気象業務を行う日本の一般財団法人)が開発したアプリです。正確さと信頼性の高さが人気のアプリです。
tenki.jp -日本気象協会の天気予報専門アプリ-
一般財団法人 日本気象協会無料posted withアプリーチ

iPhoneの「天気」アプリ
意外と知らなかった!という方が多いのがiPhoneの天気アプリ。スワイプするとUV指数(紫外線の強さ)が確認できます。最初から搭載されているアプリなので、iPhone利用者はこのアプリが一番楽かもしれません。私はほとんどiPhoneの「天気」アプリでチェックしています。

下までスクロールすると、右下に現在のUV指数が現れます。

UV指数とは
紫外線が体にどれほどの影響を及ぼすかを数値化したものです。WHO(世界保健機関)によって提唱されている世界共通の指数で、紫外線の強さを5段階(1~2:弱い 3~5:中等度 6~7:強い 8~10:非常に強い 11+:極端に強い)に分けています。特に最近は美容や健康分野で利用が進んでいる指数なので、美容に興味がある方は知っていて損はないでしょう。具体的には、
1~2:弱い 安心して外で過ごせる
3~5:中等度 日中はできるだけ日陰で過ごす
6~7:強い 日焼け止め、日傘、帽子や長袖の服を使用
8~10:非常に強い 日中の外出はできるだけ控える
11+:極端に強い 日焼け止め、日傘、帽子や長袖の服を必ず使用
という段階に分けられています。先ほどのブラジルの例ではUV指数がなんと11+でしたね…!
気象庁のホームページでは、地図で分かる紫外線の強さや、UV指数を用いた紫外線情報を見ることができます。
とは言え、気象庁のホームページを毎回見るのは面倒ですよね(笑)
そんな時はこのアプリが便利です。
アメダス・ウィジェット
アメダスウィジェット
IMA Tec無料posted withアプリーチ

「アメダス・ウィジェット」は気象庁の天気情報を素早く表示するアプリです。
アプリのタイトルにもある通り、22種すべての画像をウィジェットとしてホーム画面に設置できます。
ホーム画面長押し等でウィジェット一覧画面を開き、「AW-(サイズ)」からサイズを選びます。
アメダスウィジェットが起動したら、貼り付けたい画像・位置を選んで「Set」ボタンをタップします。
その後、ウィジェットに表示するサイズなどを設定して「OK」ボタンをタップすると設置完了です。
設置後はウィジェットをタップすることでアプリ画面を開くことが出来ます。
初画面天気
こちらはiPhone・アンドロイド両方対応となっている、無料のリアルタイムお天気アプリです。
UV指数はもちろん、樹木花粉のアレルギーや有酸素運動に適しているかを指数で表示する機能もあります。色々な詳細情報を知りたい方におすすめです。またウィジェット機能を搭載しているので、アプリを開かなくても確認できますよ。
初画面天気 – 予報, weather
FirstScreenTeam無料posted withアプリーチ

紫外線の反射率
UV指数を参考に紫外線対策をしていれば大丈夫と思いがちですが、実際は場所によって紫外線の反射する量が異なっているので注意が必要です。紫外線は日光から降り注がれるだけではなく、地面に反射して降りかかってくるのです。
少しでも日陰を通りたい!という方に向けた、面白いアプリがこちら。
【東京23区限定】インシェイド
inShade
Hajime Hirono無料posted withアプリーチ

街を歩くとき、できるだけ「日陰」だけを選んで通れるというルート検索アプリケーション「inShade(インシェイド)」。
日陰面積を算出するために必要な建物の高さのデータは、
国土交通省の3D都市モデル(Project PLATEAU)を利用しているそうです。
そのデータはいくつかの都市に限定されているため、
現在はその中から東京都23区のみを対象として公開となっています。
使い方はまず、アプリ画面で地図を開き、行き先付近にピンを設定します。検索ボタンをおすと、現在位置から目的地までの「日よけルート」が表れると言うものです。夏場は重宝しそうですね。

気象庁によると、砂浜の紫外線反射率は10~25%であるのに対し、冬の新雪は80%も反射しているそうです。次は上空と地面両方からの紫外線を防ぐためのアイテム、日焼け止めを紹介します。
日焼け止めを塗る
光老化を予防するには常日頃から日焼け止めを塗った対策が必要です。
しかし中には日焼け止めが苦手という方もいるのではないでしょうか。実際に筆者が愛用している、継続しやすい日焼け止めを紹介します。数年後のお肌のために、日焼け止めは1年中使用しています。継続が大切なので、どれもお求めやすい価格のものですので、チェックしてみてください。

【顔・首】ナビジョンDR TAホワイトプロテクトUV
あらゆる強い紫外線から素肌を守ると同時に、2つの美白有効成分が メラニン色素の生成をおさえ、シミ・ソバカスを防ぐ美容クリニック専売の薬用美白サンスクリーンです。
とにかく肌なじみが良く、白浮きしたりポロポロと塊になることもなく使いやすいです。
一年中使用可能です。価格は¥3,000~程。
周りの美容通の友人や、美容ナースさんが実際に使用していると聞き使ってみたところ、お手頃で使用感が良く愛用しています。よく雑誌の特集でも紹介されていますね。顔用の日焼け止めは何年もこれ一本です。
ナビジョンシリーズの日焼け止めをいくつか試した結果、
「TAホワイトプロテクトUV」が一番使用感に優れていると感じたのでこちらをお勧めします。
日焼け止め乳液 SPF50・PA+++ 顔・からだ用 30ml (医薬部外品)
含まれる美容成分
- トラネキサム酸(肌荒れ防止・美白有効成分)
- メトキシサリチル酸カリウム塩(美白有効成分)
- グリチルリチン酸ジカリウム(有効成分)
- ヒアルロン酸ナトリウム(保湿成分)
【体全体】スキンアクア スーパーモイスチャージェルb
ロート製薬の顔・体両方に使える用日焼け止めです。半透明で、「スキンアクア」と言うだけあってとにかく伸びが良く、サッと塗れるので体はこれ一筋です。
スーパーモイスチャーシリーズは色々な使用感のものがありますが、個人的にはダントツで「スーパーモイスチャージェルb」が使いやすいと感じています。好みによりますね。
薬局に必ずと言っていいほど置いてあります。価格も¥600台~とお手頃です。ボトルの110g、大容量ポンプの140gでも¥1,000程でコスパ抜群です。
汗・水に強いスーパーウォータープルーフです。石けんで落とせます。SPF50+/PA++++。
ただ、シミの生成を防ぐ成分は含まれていないため、あくまで体用で使用しています。
含まれる美容成分
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
【髪、とにかく急ぎの時の顔、体全体】サンカット プロテクトUV スプレー

スプレーで顔面や足の甲、髪に一瞬で日焼け止めを使用できる優れものです。
筆者は玄関に大きなタイプを設置しており、夏場は60g程の一番小さなサイズをバックに1本入れています。
SPF50 PA++++ 価格も60g 90gであれば¥600~¥1,000以下とコスパもよくとにかく便利です。
具体的にはこんな方におすすめです。
- お子様が小さくてこまめに日焼け止めを塗りなおしている時間もないという方
- 日焼け止めを塗る習慣がこれまでになかった男性の方
- 髪の痛みが気になる方
- 紫外線の反射で足の甲が焼けやすい方
- 面倒くさがりな方…!
正直スプレータイプであれば他のメーカーでも良いと思います。
筆者は日焼け止めの強さ・コストパフォーマンスの良さで気づいたらこちらを愛用していました。

いかがでしたでしょうか。光老化からお肌を守るためには、日々のちょっとした報道の積み重ねが大切ですね。いきなり全てを始めるのはとても大変なので、簡単にできそうなことからトライしてみることをおすすめします。